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2012.01.25 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ祭り

黒石寺蘇民祭に寄せて 2

今度の日曜日の夜から翌月曜日の早朝にかけて黒石寺の蘇民祭が行われる。
で、順番が逆になっているが、今日は妙見宮の祭りの裸参りについて。

元来は7日の日没時(昭和49年から午後10時)に始まる。厄年男が手に角灯と紙に包んだ米(浄飯米)を割竹に参拝の数だけ挟んで持ち、瑠璃壺川で水垢離を取る。



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浄飯米(おはんないり)とは、研いだ米の粒を紙に包んで、篠竹の先を割って紙を捻って挟む。オヒネ入れの訛化からとも。また、家族の数だけおはんないりを包むことは、トシダマ(ミダマノメシ)を箕の上に家人の数だけ供えるのと共通の習いがあるようだ。これは、境内のお立て木ともに正月行事を祭りの中に練りこんでいる形にみえる。

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身を清めつつジャッソージョヤサーの掛け声がかかる。(ちなみに秋田の梵天祭り等でもジャッソーの声がかかるがこれは後日に)

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水垢離をすると、参道を登って山門をくぐり、薬師堂を参って左に抜け、石段を登って妙見堂に参拝する。
再び薬師堂の右脇を通ってまた瑠璃壺川に向かう。
これを昔は三十三回やらねば蘇民曳きに出る資格がないといわれたが。

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ところで、蘇民祭には若衆を取りまとめる親方衆というものがある。
それぞれ、石鳥谷・日詰・達曽部・遠野・花巻・・東山・黒石・三本木・佐倉河・真城であったという。
これらの地域は南部伊達領の域を超えてはるか昔の奥六郡のエリアと重なるということだ。
この祭りの起源を雄弁に物語っている。
みちのくの民衆の基層とも言うべき祭りである。
(文章は末武保政著 「黒石寺蘇民祭」他を参考にしました)

テーマ:お祭り&行事 - ジャンル:地域情報

2012.01.25 |

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祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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