小田代神楽 南部神楽シンポジウムより
さて、出張中の神社訪問を間にはさんで、南部神楽シンポジウム上演最後の演目は
小田代神楽さんの山ノ神舞!
山伏神楽でも山ノ神は式舞の中心的役割をもち、法印神楽では二之夜、大乗神楽では魔王という演目で悪魔退散、五穀成就の祈祷色の濃い激しい荒舞となっています。
幕出しでは「サンヤー 山ノ神は、山ノ神は祓え サンヨー」と歌がかかる。
やはりこれはサンヤ舞だと思うのだが。
ちなみに、「瀬台野系神楽口唱歌誌」に各演目の幕出し歌(唱歌)が記載さている。
その中で「さんやあ」で始まる歌は山ノ神舞ただ一つであり、他は「さんよう」で始まる荒舞が8つほどある。
とすると、これらがいわゆるサンヤ舞として流布したのかと思っているのだが・・・
舞手は胴取殿のご子息であらせられます。
神舞ということなのだろうが、同じ南部神楽でも、瀬台野神楽系統では手にクジをつけて舞います。他はほとんどつけていないような気がするが。
また、装束は鳥兜に赤の阿形面、脱垂、袴、刀、幣束、扇、米蒔
このさんやあ ヨネを蒔けや 祓えさんよう
面を取りクズシに入り、一舞した後、山ノ神自らの本地を語る
「山祇の尊とは我がことなりさんよう、世の中に木草のくさめ露しのぎ日に改めて、良き年月の幸を保つこと、みな自らのなし業なりさんよう。秋山や、みなくれないに染めぬいて、そめぬいて、みなあ、金銀の色なし山也さんよう」
最後に、幕入り舞で、左手に太刀と扇、右手に幣と刀鞘を合わせ持って渡り拍子で舞う。
動画は今回はノーカットにしたいのですが、長いので分割しました。
幕出しから前半部分
クズシ舞から後半と幕入りまで
