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2011.12.09 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ民俗

大黒の年取り

本日12月9日は大黒の年取りと言うそうである。

昨日に引き続き「秋田紀麗」より引用すると

「大黒天には諸説多し。仁王護国経と南海寄帰傅の説では大いに異なり、三才図会には摩利支天の如くとも言えり。私が人の求めに応じて今の世の人々が目に浮かぶ俵に座して頭巾を被る神は、これを大黒天と称したと。
また、大黒天は台所の神様とはいうが、台所の女将さんたちはいつも忙しく、お神酒や灯明の世話をするのもなべて家中の幸福を祈るからである。まして、四十八手の豆料理というが、そんなに沢山の調理法があるはずもないが、豆腐ばかりは「豆腐百珍」という本が出るほどに珍重されたとある。
また、この頃より職人が羽子板を作るが、これは寺より盗める薄板の卒塔婆にて製し、その表へ松竹を描いて祝いものにす。鬼貫なる俳師の戯れ句に
「骸骨の上を粧いて花見かな」


大黒からは少し離れたが往昔の年の瀬の雰囲気が伝わる文章ではある。


 豆腐百珍の復刻本画像

1IQMIU.jpg
  この本は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで見ることができます。
    http://kindai.ndl.go.jp/BIBibDetail.php

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2011.12.09 |

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祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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