2023.06.03
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カテゴリ神楽
さて本日は、2022年10月2日に行なわれた躍進みやもり祭から湧水神楽で三番叟です。
湧水神楽の由来については次のとおり
「遠野市宮守町達曽部湧水地区に伝わる神楽。五拍子で多少テンポが速いのが特徴。昭和7年に花巻市大迫町外川目の合石神楽を師として成立した。
もと早池峰岳系であったが、明治期に衰退後大償流を取り入れた。その後一時絶え、再び合石神楽に教えを受けて復活した。
昔は近隣の遠野市附馬牛町や花巻市大迫町内川目、外川目にも門かけしたという。
中斉駒形神社例祭、達曽部八幡神社例祭、神倉神社例祭等に奉納している。」
ということです。

幕出し唄は
〽 吉が野に吉が野に日は照るとも常に絶えせぬ 鳴る滝の水
キレのいい三番叟です。

話はそれますが、遠野文化研究センター刊「遠野の郷土芸能」に掲載されている湧水神楽の由来にこんな記事があります。
「・・・大迫町内川目の合石神楽から昭和7年に炭焼きに来ていた人に教えられて成立した。当時各村では戦場に神様が出征されることが多く、.ここでもその神送りをしなければならなくなって始めた・・・」とある。

なんということか、戦況が思わしくなくなった大本営は地方から神様まで招集したということか。正に罰当たりな行為だ。
達曽部八幡様は戦後無事にお還りになったのだろうか?
最近の国際情勢や日本政府の動きも似たような・・.

いずれ旧宮守村達曽部の神楽 神倉神社に奉仕する湧水神楽でした

動画でどうぞ
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2023.06.03 |
2023.05.16
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カテゴリ神楽
さて本日は、2023年5月5日に行なわれた遠野八幡宮出雲大神祭から遠野八幡神楽で権現舞です。
こちらの権現舞には由緒があり、遠野物語に記述されているので掲載します。
『遠野物語 第110話』
「ゴンゲサマといふは、
神楽舞の組ごとに一つづつ備はれる木彫の像にして、
獅子頭とよく似て少しく異なれり。
はなはだ御利生のあるものなり。

新張の八幡社の神楽組のゴンゲサマと、
土淵村字五日市の神楽組ゴンゲサマと、
かつて途中にて争ひをなせしことあり。

新張のゴンゲサマ負けて片耳を失ひたりとて今もなし。
毎年村々を舞ひてあるくゆゑ、これを見知らぬ者なし。
ゴンゲサマの霊験はことに火伏せにあり。

右の八幡の神楽組かつて附馬牛村に行きて日暮れ宿を取りかねしに、
ある貧しき者の家にて快くこれを泊めて、
五升桝を伏せてその上にゴンゲサマを据ゑ置き、人々は臥したりしに、
夜中にがつがつと物を噛む音のするに驚きて起きて見れば、
軒端に火の燃え付きてありしを、
桝の上なるゴンゲサマ飛び上がり飛び上がりして火を喰ひ消してありしなりと。
子供の頭を病む者など、よくゴンゲサマを頼み、その病を噛みてもらふことあり。」と。
八幡神楽のゴンゲン舞にだけ遠野物語110話のごとく、赤布を炎に見立て火を喰い消す所作があり、特に火伏せの御利益があると伝わる。
赤い布を口で噛み、火伏せの祈祷をしています。

最後に参拝者の皆さんに身固めをしました。
ということで、神楽奉納が終わると八幡宮の境内の馬場ではこども流鏑馬が始まります。
が、私はこの後は遠野ふるさと村へと直行です。その続きは明日のブログにて。

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2023.05.16 |
2023.05.15
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カテゴリ神楽
さて本日は、2023年5月5日に行なわれた遠野八幡宮出雲大神祭から遠野八幡神楽で恵比寿舞です。
八幡神楽は遠野山伏系の神楽で、明治維新前までは遠野一円の山伏が集まって神楽を奉納し、明治になって修験廃止後に上組町の竜法院が中心となって神楽組を結成したのが始まりということです。
早池峰神楽を元にしながら浜神楽等の影響なども受けながら独特の奏楽と舞が展開されます。
その故か、内陸部の神楽でありながら浜で演じられることの多い恵比寿舞を伝承している。

前半は恵比寿のネリの舞
恵比寿様が鯛釣りをする様を神楽で表現しているため、神楽というよりも演劇の所作もの的な内容となっています。
それ故に、見る側の予備知識も不要で明解な芝居仕立てが人気となる訳です。
浜どころでは欠かせない演目となっています。

恵比寿様が、竿を出して釣りをする所作から早拍子になり、舞台脇で鯛を持った者とのやりとりがあり、鯛を仕留めるまでがクライマックスとなる。

目出度く鯛を仕留めて陸の豊作、浜の大漁を予祝して舞納めます。

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2023.05.15 |
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