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2023.08.04 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ祭り

横手の送り盆「サイサイ囃子に心も踊る」@2009秋田県横手市

さて本日は昨日の能代役七夕に続いて秋田の夏祭りネタです。
コロナ以降秋田の祭りに行けてないのでそろそろ行きたいと思う次第です。

ということで、2009年8月16日に秋田県横手の送り盆行事「屋形舟繰り出し」を見聞したときの話題です。



送り盆でこの藁で作った屋形船を川に流す行事が始まったのは江戸時代の中期過ぎ(享保・天明・天保の頃)で、横手地方が度々大飢饉におそわれた。そのために飢饉で亡くなった方々を供養するため、当時の柳町町内が屋形舟を作り、柳を添え枝に法名を書いた短冊を下げ、蛇の崎川原に繰り出して御霊を供養したのが始まりと伝えられている。
今日でも屋形船に掲げた竹竿には衆生供養の文字が記された短冊が飾られている。

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それにしても横手地方が稲作地帯ともあって、供養の屋形船をすべて藁で作られているのが特筆される。
各町内の印も藁で拵えてある。

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さてサイサイ囃子
秋田県の南半分の祭りで広く取り入れられている祭り囃子に「サイサイ囃子」がある。
各地域によって、音律の抑揚の違いやリズムの緩急はあるものの、ベースとなるメロディーは通底している。
これは秋田県内の祭りを縦覧しているとその相似形に気付かされる。
いわば秋田県民のソウルメロディーというべきか。

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さておき、感嘆させられたのはこの太鼓囃子を奏するのが老若男女なべて楽しく率先していることだ。

ということで振り返ったみましたが、ますます今年は横手の送り盆を見に行きたくなった。

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動画でどうぞ

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2023.08.04 |

2023.08.03 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ祭り

能代役七夕「ねぶながしの太鼓の音」@2008秋田県能代市

さて本日は、2008年8月6日に行なわれた秋田県能代市の能代役七夕です。
かなり以前に訪問したデータですが、最近行けてませんので掲載します。
ところで秋田県では7月14日の大雨で甚大な被害が広がり、能代市でも桧山川の氾濫などにより300棟を超える床上床下浸水を蒙ったということです。あらためてお見舞い申し上げます。一日も早い復旧復興を願います。

能代ねぶながし・能代役七夕は、五町組と呼ばれる町人組織により、年番制により行われている。
祭りの起源は、当地方で7~8世紀に起こった阿部比羅夫や坂上田村麻呂の蝦夷との戦いの際などの進軍を模したなどの諸説がある。
祭りの初日には、城郭型灯籠が、田楽、お囃子、太鼓とともに市内を練り歩きます。その翌日には「シャチ流し」と称して灯籠最頂部の「鯱(しゃち)」に火を放ち米代川に流す。

練行列の先頭は田楽 赤い角灯に祭り組の名称を白く染め抜いたものを子どもたちが担いで歩く。
これも子どもたちが七夕の主役であったことの現れか。



ついで大きな締太鼓を3人宛ての若者が手に下げつつ太鼓を鳴らして歩く。

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続いて笛 小中学校から取り組んでいるのか、太鼓は男子、笛は女子ということになっているようです。

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そして城郭灯籠 色彩のメリハリは、青森のねぶたにも通ずるところがある。
明治以前はこの巨大灯籠を人手で担いでいたが、現在は車台車に乗せて曳き回す形態になった。
能登越前地方の奉燈などは今でも担いでいるが、大きさや華やかさといった点では能代が勝る。
殊に上に載せられた鯱のトゲトゲが、威勢のよさを強調しているかに見える。

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昼の練行列で能代駅前に集結すると、夜の部まで笛太鼓が休みなく囃されている。
ここでは自由に太鼓を叩いているのが、いかにも祭りらしく、老若男女が飛び入りで太鼓を叩く場面も見られる。

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やがて夕暮れともなれば灯籠に光が灯されて、一層華やかさが際立つ。
ところで、この年の灯籠は萬若と加勢の2台だけだったが、もともとは五町が各々出していた。
さらに明治期は灯籠も巨大化して6mを超えるものだったが、戦後電線が引かれると小型化していた。
そして、平成25年からおよそ百年ぶりに再現された大型の城郭型灯籠が曳き回されている。

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夜ともなれば灯籠の姿が闇に浮かび、幽玄の景色となる。

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一方では若者たちが思い思いに太鼓を叩きながら行進する。
この様がまさに心躍る真夏の祭りといった風情である。

『秋田風俗問状答』 には、「・・眠流しと言うと、城北の能代の港ではことに華やか。幅2丈(約6メートル)、高さ3丈~4丈(9~12メートル)にも及ぶ様々な工夫を凝らした屋台人形で、蝋を引いた紙に五彩を彩り、瑠璃燈(るりとう)の様である。年々、新奇を競い壮観である。」とある。

天空の不夜城 またいつか見に行きたい

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2023.08.03 |

2023.08.02 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ祭り

女川みなと祭り「海上獅子振り」@2023宮城県女川町

さて本日は、2023年7月30日に行なわれた宮城県女川町から女川みなと祭りで海上獅子振りです。

第56回目の女川みなと祭り、ようやく行くことができました。

伝統ある祭りも東日本大震災で甚大な被害を受けた女川地区なので祭りも中断していましたが、2021年に復活する予定でしたがコロナ禍で中止となりました。そして昨年ようやく本来のみなと祭が復活したということです。
昨年は所要で行けてませんでしたが、今年は念願かなって暑い女川へ行ってきました。



沢山のイベントや夜の花火など夏祭りらしい風景が展開された女川漁港周辺には18000人が繰り出したということです。

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中でも一番の注目は女川浜ならではの海上獅子振りでしょう。

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ということで、個人的には2005年以来の祭り訪問となりました。

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動画ですが、最初の数分は出陣前風景です。17分ごろから海上獅子振りになります。




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2023.08.02 |

2023.06.08 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ祭り

小踊り「田浜組・宮野組」@2023大船渡市綾里五年祭

さて本日は、2023年6月3日に行なわれた大船渡市綾里五年祭から小踊りです。
この日小踊りを出したのは田浜組と宮野組の2組でしたが、久しぶりの浜の祭りに相応しい賑やかで華やかな踊りが繰り広げられました。

さて、祭礼の神輿行列に供奉する道中手踊りといえば宮城から岩手の三陸沿岸部に多く見られます。
このことに関して「気仙の民俗芸能」(金野静一著1966年)には大船渡市末崎町と陸前高田市長部の事例が掲載されている。

祭礼囃子の踊りは太鼓笛鉦あるいは三味線などで内囃子、しとろ、下がり藤、通りなど広く行われている曲目に合わせて踊り子がつく。囃子の他に踊りがつくものとして、下がり、獅子矢車、松囃子、矢車、羯鼓、りとう囃子などがある。
他に歌をつけての手踊りとして、おいとこ、浜甚句、拳囃子、二上がり、大漁節踊り、相馬甚句、気仙甚句などがある。

近年陸前浜から気仙浜、釜石、大槌などで踊られているのはこれら祭礼囃子踊りから派生して、現代の民謡あるいは浜の漁師らしい演歌にのせて様々な衣装、振り付け、採り物など趣向を凝らして競うように踊られている。

単なる「見るだけ」の祭りではなく、各集落あるいは契約会ごとに練習の場から絆を深めていく住民一丸となった「参加」する祭りとなっている。


田浜踊り組



この日の曲目は、御祝大漁節、勝負の花道

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宮野踊り組

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この日の曲目は、あや子のお国自慢だよ、ソーラン祭り節、大漁船でした

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2023.06.08 |

2023.06.07 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ祭り

大船渡東高校太鼓部@2023大船渡市綾里五年祭

さて本日は、2023年6月3日に行なわれた大船渡市綾里五年祭から招待団体の大船渡東高校太鼓部です。

浜の祭りには太鼓は欠かせない。陸前浜では獅子舞につく太鼓がやがて打囃子に風流化して華やかな太鼓芸能へと変遷していった。気仙浜でも打ち囃子が七夕太鼓の流れとなった。
それらが昭和の時代に他地方から習得した太鼓と融合した創作太鼓として受け継がれている。

この日招待されたのは大船渡東高校の太鼓部。

太鼓部は旧大船渡農業高校時代に発足し、大農太鼓として活動してきたが、統合した大船渡東高校からは部活動となり、30年を越える伝統を受け継いでいるという。



大船渡東高校太鼓部は、第25回日本太鼓ジュニアコンクール岩手県予選会で2連覇し、県代表として3月19日(日)に石川県金沢市で開催された全国大会に出場した。

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また、太鼓部はこの祭りの次の日には陸前高田市で開催されたいわて2023のステージイベントでも伝統の大農太鼓を力強く演奏した。若者の活躍は明るい未来の象徴だ。

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2023.06.07 |

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祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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