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2023.10.02 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

女川法印神楽「岩戸開き」@2023長面北野神社例祭

さて本日は、2023年9月24日に行なわれた長面北野神社例祭から女川法印神楽で岩戸開きです。

陸前浜の法印神楽では岩戸神楽を重要としていることより、殊の外趣向を凝らして上演してきたことが伺える。
即ち、必ず舞うこととされて、「岩戸開」を舞わないと、神輿の神社への還幸をしないほどであるという。

最初にネリ調子で「知慶」が出る。

〽 そもそも神代の昔、天岩戸のはじめを尋ぬるに、素戔嗚尊、日の御神の為に行跡甚だあじけなく、品々侮りなし給えば、皇の御神は岩屋に入らせ給いて岩戸を閉ざし、隠れましますが故に、天の下常闇の世となるなり



次に天津神が出て一舞

〽 応 天神七代地神五代天津神の始めこれなり

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ついで国津神

〽 応 天神七代地神五代、国津神の始めこれなり

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天細女命出て岩戸に向かって座し、三拝したのち立って「鈴御神楽」を舞う

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ついで手力雄命が出て、高舞台に進み岩戸がかりをする

〽 種を蒔き、鋤をおし、岩戸の扉を押し開き、今こそ大神あらわし給えや

手力雄命が天照大神の御神体を戴いて一巡りし、天細女命に渡す

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知慶、天細女命、天津神、国津神が天照大神を捧げつつ一巡りした後に順に舞台から降りる

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かくて大和の国に明るさは戻ったものの、害をなした素戔嗚尊の咎は晴れません。

手力雄命が舞台に残って、素戔嗚尊の狼藉を責めるため呼び立てます

素箋嗚尊 「応 これは何事にて候やの」

天児屋命「応 その御のち八百万の神達共に議って罪を素戔嗚尊に帰し、祝部の神達千座の置座を持って責め神祓えに祓い給えや」

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手力雄命と素戔嗚尊の戦いとなるあが、ついに素戔嗚尊は天界より追放されて人間界を彷徨うことになる

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動画でどうぞ



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2023.10.02 |

2023.10.01 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

女川法印神楽「四天」@2023長面北野神社例祭

さて本日は、2023年9月24日に行なわれた長面北野神社例祭から女川法印神楽で四天です。

法印神楽での四天は、イザナギ·イザナミ、二神の舞とされているようです。
日本の国を栄えさせたいと考えて、夫婦で力を合せて色々なものを生み、基本となる自然を割りだして、一年と言う境を定めたことを表し、春夏秋冬の四季分けをし、それぞれを司る神々を物語る。



四天とは

天合命 青面で春、東方を司る
天三下命 赤面で夏、南方を司る
天八百日命 白面で秋、西方を司る
天八下命 黒面で冬、北方を司る

一年365日を春夏秋冬それぞれに分けて物事の指標とした倭民族の信仰が反映された日本独自の解釈による芸能と言える。

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最後は太刀五請楽で四方を祓いながら舞い納めます

尚、この四天のあとに、土用(各四季の間の十九日)を定めようと戦いを挑んだ八十萬魂命が活躍する「所望分」に続く演目である。

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2023.10.01 |

2023.09.30 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

女川法印神楽「初矢」@2023長面北野神社例祭

さて本日は、2023年9月24日に行なわれた宮城県石巻市の長面北野神社例祭での神楽奉納についてです。
といっても、この日奉納が行われたのは、石巻市二子の復興団地内にある集会所広場でした。
ここは東日本大震災で被災した市民が臨海部から移転して団地に移住している。
そこに長面の北野神社の宮司も家屋流失により移転して来たことにより、遥拝殿を造営して団地の人々の拠り所として神事をおこなっているということです。

この日は晴天の空に真新しい神楽舞台が映える神楽日和となり、女川法印神楽が昼神楽と夜神楽を奉納しました。

女川法印神楽の由来については東北歴史博物館研究紀要Ⅰより

「旧藩当時から女川飯田の大山祇神社高橋宮司が中心となって、戸倉や十三浜、河北町金谷方面の神職たちと組んで神楽を伝承していたという。現在は7人の地元の人達で保存会を結成して伝承している。胴も笛も心配ないという。時折は志津川の戸倉や雄勝、金谷長面尾崎の組とも交流しているようだ。他の神楽で廃曲となった演目も舞うことができると意欲的である。女川では「叢雲」と「国譲」は演じていないという。なお河北の皿貝へは以前に荒型の舞を指導したことがあるが、現在の舞型は既に女川の型ではなくなっているという。次の祭礼の他年間多い時で15回ほども演舞している。
10月29日 飯田大山祗神社、10月24日大須愛宕神社、10月17日松崎枚岡神社」

ということです。現在の神楽保存会長は佐藤喜美男さんです。



浜の法印神楽の初番は初矢ですが、この日は女川法印神楽で神楽を習っている中学生2人による連舞です。

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初矢(しょや)は、伊弉諾・伊弉冊が国産みの後に土の神、水の神に続いて生んだ木の神の舞とされています。
木の神「句句廼馳」の尊の舞で、久久とは草木ががすくすくと伸びる様をいうことから、万物の初めに芽生える貌を表現したものという。

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この初矢は浜神楽では本式倭舞三番の次で、最初に必ず舞われるもので、祓い清めの舞といわれている。

尚、この初矢の神は各神楽組で相違があるようですので、参考までに記載します。

雄勝、牡鹿  国常立尊
本吉代々、女川   句句廼馳命
上町、雄勝、寺崎  天御中主尊

ということはおいといて、中学生二人による端正な初矢の舞をご覧楼じてください。

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2023.09.30 |

2023.09.29 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ祭り

砥森神社秋季例大祭「2023」@2023遠野市宮守町

さて本日は、2023年9月23日に遠野市宮守町下宮守鎮座の砥森神社秋季例大祭の1日目午前中のリポートとなります。

ここは遠野市役所宮守支所にほど近い小高い山の中腹にありながら、すぐそばを釜石線の汽車が走り抜けるという撮り鉄も垂涎のロケーションです。
この日は9時30分ごろより神事が始まりました。



神事での御神楽奏上は鹿込神楽です。

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ということで、神事が終わると社殿前で各芸能の奉納となりますが、最初はやはり鹿込神楽のシンガク

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続いて南部ばやし

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そして地元の若げすターズにより和太鼓

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そして10時頃に神輿行列の呼び出しが掛かって順に神社前を発出していきました。

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最初の御旅所は宮守支所 宮守住民の安寧を祈祷してのシンガク

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そして下郷さんさ踊り

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神輿行列は町中に向かい、特養みやもり荘などをまわって町中中心部の新町集会所を目指します。

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この日はここで昼休憩となるため、集会所前にて一踊りします。

ということで、午後の様子は過去ブログに掲載していますので参照してください。⇒砥森神社例祭 神輿渡御 mm1門打ち

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2023.09.29 |

2023.09.28 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

岡谷地南部神楽「屋島の戦い・死骸尋ね」@2023とよま秋祭り神楽大会

さて本日は、2023年9月17日に行なわれたとよま秋祭り神楽大会から岡谷地南部神楽で屋島の戦い・死骸尋ねです。

この演目は、前半は屋島の戦いでの義経主従と能登守教経の戦、後半は矢負いの身となった佐藤嗣信最期の場の通し上演となっています。

幕出しは 〽 センヤーハー 義経は 屋島の浦にと早急ぐホー 急ぐなりホー



平家軍を追い詰めた源氏の大将源義経

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対するは、弓を取っては日本一といわれる平家方の大将能登守教経。そして小姓の菊王丸

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大将同士の戦いとなるも義経の劣勢と見るや、佐藤継信が主君を守らんと教経の矢面に立って勝負がつかず。

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そこへ平家の武将童子菊王丸が、節が近くて多い三年竹の管矢を能登守教経に手渡した。これこそが三の矢となる。
その三の矢に射たれて継信が倒れる。

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乱戦の最中に継信の弟忠信が現れて菊王丸を討ち取り、さらに能登守教経にも肉迫するが、あと一太刀というところで能登守は陣屋に逃げ帰る。

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源義経は自分の矢面となって平教経の管矢を受けた継信を探せと忠信に命じます。
夕暮れとなった砂浜を探り歩く忠信に遠く微かに兄の声が聞こえ、近寄ってみれば矢負いの継信を見つけ出して駆け寄る。

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継信は今一度主君義経に会いたいと願います。
忠信は兄を背負って高松城へと向かう愁歎の場です。

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2023.09.28 |

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祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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